特別永住者(在日韓国人)の方が帰化申請をするために必要な除籍謄本等の翻訳について


特別永住者の方など、韓国国籍の方が帰化申請をするためには韓国領事館から、基本証明書や除籍謄本を取得しなければなりません。
この除籍謄本などはもちろん韓国語(ハングル文字)で記載されているので、法務局へ帰化申請のために提出する書類には、日本語に翻訳する必要があります。

目次

韓国語を日本語に翻訳しなければならない理由は?

韓国語を日本語に翻訳しなければならない理由は、「国籍法施行規則第五条」が根拠となっています。

「国籍法施行規則第五条」には以下のように規定されています。

国籍法施行規則第五条

(訳文の添付)

第五条 届書又は申請書の添付書類が外国語によつて作成されているときは、その書類に翻訳者を明らかにした訳文を添付しなければならない。

上記の規定から、日本語以外で作成されている書類の場合は、日本語に翻訳する必要があります。

韓国国籍の方が帰化申請をするため韓国領事館から取得する必要がある書類は?

  • 基本証明書
  • 家族関係証明書
  • 婚姻関係証明書
  • 入養関係証明書
  • 新養子入養関係証明書

本国の除籍謄本(出生時からのもの)
が必要になります。

韓国領事館から帰化申請に必要な書類を取得する方法は?

特別永住者などの韓国国籍の方が、基本証明書などを取得するためには韓国領事館に書類を請求する必要があります。
上述した書類を請求するには、家族関係登録簿等の証明書交付申請書に必要事項を記載し担当者に提出する必要があります。
また、直接韓国領事館に出向くことなく、郵送によっても取得することが可能です。

家族関係登録簿等の証明書交付申請書はこちら↓

証明書交付申請書のダウンロードは以下の韓国領事館のホームページから家族関係証明書発給申請書をクリックすると可能になります。

家族関係証明書発給申請書はこちらから↓

また、申請をする時には在留カードや免許証が必要になりますので忘れずに持参する必要があります。
韓国領事館では韓国語を話すことができなくても、日本語で対応して頂けるので、特別永住者の方などで韓国語を話すことができない方でも申請することができます。

直接韓国領事館へ基本証明書等を取りに行った場合

1、入って直ぐ正面に、受付がありますので、「基本証明書を取得しにきました。」と受付の方に伝えると、先程掲載した、家族関係登録簿等の証明書交付申請書を手渡してもらえます。
その際に受付番号も手渡されます。

2、その後、必要事項を記載し、手渡された受付番号が呼ばれましたら、申請書を担当者に提出し申請します。

3、申請書に不備がなければ、受付の横で印紙を購入することができるので、担当者に指示された枚数の印紙を購入することになります。

おおまかに、韓国領事館では上記のような流れで手続きを進めていきます。
※上記流れは大阪の韓国領事館での流れとなります。

韓国領事館の場所は?

韓国領事館の所在地は大阪の場合は、以下のとおりです。
所在地:大阪市中央区西心斎橋2-3-4
電話番号:06-6213-1401
業務時間:平日9:00〜17:00
窓口業務受付時間:9:00〜16:00
11:00〜13:00の時間帯は混雑しているので、午前中(10;00より前)に申請等の申し込みをすると手続きが早くなるので、お勧めです。
韓国領事館までの詳しいアクセスはこちらから↓
韓国領事館へのアクセス

韓国語の除籍謄本を翻訳する時に役立つこと

韓国国籍の方が帰化申請をする場合、除籍謄本の翻訳が必要になります。
韓国語やハングル文字を日本語に訳せる場合は問題ありませんが、日本で生まれ、育った方の中には、日本語しか話すことができない方も大勢いらっしゃいます。
そこで、
韓国の除籍謄本を翻訳する時に記載されている韓国語(ハングル文字)から日本語に翻訳したものの一例を載せています。

  • 호주 → 戸主
  • 본적 → 本籍
  • 호적 편제 → 戸籍編製
  • 전산이기 → 電算移記
  • 호적 정정→ 戸籍訂正
  • 출생 → 出生
  • 결혼 → 婚姻
  • 분가 → 分家
  • 기타 → その他
  • 주민등록 → 住民登録

などの情報が除籍謄本には記載されています。
なお、最近では法務省の通達により除籍謄本の収集が厳格化されていますので、
確実に除籍を遡っていく必要があります。

そのような理由から、除籍謄本が大量に必要になることもありますので注意する必要があります。

除籍謄本の遡り方は、除籍謄本から前戸主の方の本籍地を把握し、遡っていくことが必要になります。
호주(戸主)とい言葉は、除籍を遡るためには重要なワードですので、知っておくと役に立ちます。

韓国国籍の方が個人で帰化申請をする際に、多くの時間が取られてしまうケースの一つとして、除籍謄本の収集、翻訳がありますので、個人で帰化申請をする場合は、他の書類の収集と並行しながら、除籍謄本の収集、翻訳をすることをお勧めします。

まとめ

今回は特別永住者の方が帰化申請をする時に重要になる「除籍謄本」について考えてきました。

帰化申請には膨大な書類が必要になりますので、帰化を検討している方は、専門家である行政書士に相談する方法も有効です。

今回の記事が帰化を検討している方の参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

大阪市中央区で行政書士法人を経営し、帰化申請等の外国籍の方の手続きに精通し、多くの実績・経験・専門性を持っています。

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