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マイナンバー制度で帰化申請はどうなるのか?外国人、特別永住者への影響は?
マイナンバー制度が始まって、日本で住民登録がされている人々に個人番号が付番されました。
つまり、住民登録をしている方は国籍を問わず全員に個人番号が付番されることになります。
このことにより、日本に中長期在留する外国人の方にも12桁の個人番号が付番されることになりました。
今回は、マイナンバー制度の大枠を簡潔にまとめ、帰化申請との関連も含めて書いていきます。
マイナンバーとは?
マイナンバーは、正しい名前を個人番号と呼びます。
この個人番号は12桁の番号となっており、次のような機能を持っています。
マイナンバーの機能
マイナンバー(個人番号)をデータマッチングの鍵とすることで、
各種個人情報(氏名、住所、給与に関する情報、健康保険に関する情報、年金に関する情報、雇用保険に関する情報等について)を紐付けして、各種の個人情報の管理・検索・抽出・集積がしやすくなる機能。
つまり、簡単にまとめるとマイナンバー1つで、個人のデータを簡単にわかるようにしようとするものです。
マイナンバーについては、マイナンバーカード総合サイトで様々な情報を取得することができます。
マイナンバーはどのように通知されるの?
マイナンバーは、通知カードにより通知されます。この通知カードは、簡易書留によって住民票上の住所に郵送されることになっています。
通知カードに記載されている内容
通知カードには、個人番号と基本4情報(氏名・住所・生年月日・性別)が記載されており、個人番号の確認に利用されます。
個人番号カードとは
個人番号カードは、上述した通知カードと一緒に送付される申請書を郵送するなどして、希望者に交付されます。
個人番号カードは、表面に基本4情報と顔写真が記載されます。
また、裏面には個人番号が記載されており、個人番号カードは身分証明書として広く利用することが可能になります。
通知カードは身分証明書としては利用することができないので、注意が必要です。
マイナンバー制度の目的は?
マイナンバー制度は、3つのことを実現するために始まりました。
行政の効率化
マイナンバーを導入することで、国や地方公共団体などで、情報の照合、転記、入力などに要している時間や労力が大幅に削減
複数の業務の間での連携が進むことによって、作業の重複などの無駄がなくなり、手続きが正確でスムーズになる
公平・公正な社会の実現
所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやくすなることで、税や社会保障の負担を不当に免れることや不正受給を防止することができ、本当に困っている人のなめのきめ細やかな支援
国民の利便性の向上
社会保障・税関係の申請時に課税証明書などの添付書類が削減されるなど、行政手続きの簡素化
自分自身の情報確認や行政サービス等のお知らせを受けられるようになる
帰化申請への影響は?
マイナンバー制度が始まったという理由で、帰化が難しくなるということは今の段階では考えにくいです。(ただし、帰化申請自体が膨大な書類が必要になりますので、そもそもの難易度は高いです。)
では、マイナンバーによって、懸念されることはどのようなことでしょうか?
秘密にしていた国籍がばれる可能性がある
個人番号カードには住民票に従って姓名が記載されます。
つまり、住民票などに本名と通称名が記載されている場合は(○○こと○○のような感じです。)、そのまま個人番号カードに記載されることになります。
会社員の方は個人番号カードの提出を求められる可能性がある
会社員の方などは年末調整の時には、個人番号を記載していかなければなりません。
個人番号のみでしたら、外国国籍であることがバレることはありませんが、雇用先から個人番号カードの提示を求められることがあります。
この場合は、本名と通称名が記載されている個人番号カードを提出する必要がありますので、このことによって外国国籍であるということが、雇用先に知られることになります。
したがって、会社に外国国籍であるということを伝えていない場合は、個人番号カードを提出することで、外国国籍であるということが伝わることになります。
また、転職する場合や他の手続きなどで個人番号カードの提出が求められる場合もありますので、マイナンバーによる影響というのはこのようなことが考えられます。
まとめ
マイナンバーは社会保障、税金、災害対策などに利用され、将来的にはさらに幅広い分野で利用されることを念頭においています。
マイナンバー制度によって、帰化申請の難易度があがるとは考えにくいですが、個人番号カードは住民票通りに記載されるので、特別永住者の方等は、本名と通称名が記載されることになります。
在日韓国籍の方の中には、会社側に国籍を会社側に伝えていない方も多くいらっしゃいますので、マイナンバーによる影響はここにあるのかもしれません。
今回は、マイナンバーの内容と帰化申請における影響について簡単に解説してきました。